事故直後の被爆検査、放射線管理区域の100倍以上のみ全身除染(7/6 河北新報)

 どうしても人の流れが急激に滞ってしまう。原発事故で浮かび上がったのは、スムーズな避難などあり得ない現実だ。
 福島第1原発の北25キロにある相双保健所(福島県南相馬市)は2011年3月14日、放射能汚染の度合いを調べる「スクリーニング検査」に追われた。
 バスなどで次々と駆け付けた避難者は800人を超えた。周辺病院の入院患者も多く、持病の症状が重いため、うめき声を上げる人もいた。
 一刻を争う事態に、保健所は全員を調べる正規の手続きを省略。抽出に切り替えたものの、作業は翌日未明まで続いた。
 検査に伴う避難の遅れは命を奪うことにもなりかねない。双葉病院(福島県大熊町)の130人以上の患者らは南相馬で検査を受け、いわき市の避難所に向かった。10時間に及ぶバス移動が終わった時、3人が車内で息を引き取っていた。
 検査場は原発事故翌日の3月12日には数カ所しかなかった。その後、最大42カ所まで増えたが、後手に回ったのは間違いない。「もっと早く、国の責任で検査場や人員を確保すべきだった」。相双保健所長だった笹原賢司県衛生研究所長(48)は今も悔やむ。

<寒空の下で洗浄>

 スクリーニング検査は本来、被ばくレベルに応じて医療機関への搬送や薬の投与、除染などを行うために実施される。それが「隔離」につながったケースもあった。
 二本松市の避難所に身を寄せた双葉厚生病院(福島県双葉町)の患者ら約30人は3月13日、突然の隔離宣告を受けた。県の避難計画に隔離措置は盛り込まれていなかったが、検査に当たった災害派遣医療チームが指示した。
 外出は制限された。搬送が必要な場合は玄関先で裸にされ、寒空の下で洗浄を受けた。双葉厚生病院の草野良郎副院長(59)は「あまりに非人道的だった」と憤る。
 原発事故では検査結果への対応も課題として浮き彫りになった。

<対象を絞り込む>

 国は全身除染を求める検知基準を6000cpm(cpmは1分間当たりの放射線測定値)に設定。これに対し福島県は10万cpmに上げて運用した。一般の立ち入りを制限する放射線管理区域の約100倍に当たる。
 福島県は「断水の影響で除染用の水が確保できなかった」と、全身除染の絞り込みが目的だったと暗に認める。事実、福島で検査を受けた延べ約20万人のうち全身除染の対象は102人。国の基準なら1000人を超えるはずだった。
 青森県野辺地町など東北の関係自治体の避難計画は、避難所入所前の検査をうたう。国は4万cpmという新たな除染基準を定めたが、具体的なマニュアルは未整備だ。
 誰が、どこで、どの程度の規模で行うか。資機材は十分か。今後の検証テーマは少なくない。
 検査の遅れは住民をかえって危険にさらす。東北のある自治体の担当者は「簡略化すれば健康被害や、誤解による被ばく者差別を招きかねない。折り合いが難しい」とつぶやいた。

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201407/20140706_73004.html
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Author:東京江戸川放射線
2011年3月の原発事故時、放射能プルームで被爆。江戸川区の自宅周辺の放射能を測定。測定した結果、放射能汚染が酷いことが判明。妻子は3月より大分県別府市に移住。私も2012年5月末に東京の民間企業を退職し家族と合流。

 

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