千葉のイノシシ210ベクレルの放射性セシウムが検出され、駆除も処理もできず、増え放題。10月に完成した食肉加工場は稼働できず(12/23 読売新聞)

 県内で、農作物を食い荒らすイノシシ対策に異変が起きている。駆除の担い手である農家や狩猟者の高齢化でイノシシの増加に歯止めがかからない現状に加え、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響で肉から放射性セシウムが検出され、食用目的の捕獲、出荷も出来なくなったためだ。2011年度の農業被害額は前年度比13・4%増の2億124万円に上っており、県は新たな対策を検討している。(中村みほ)

 「これから対策を加速させるところだったのに、出はなをくじかれた」

 君津市農林振興課の担当者は、肩を落とす。同市は主にイノシシ肉を対象とした市営の獣肉処理加工施設を新設し、10月17日に稼働許可がおりたばかり。イノシシ肉を特産品としてブランド化することで出荷量を増やし、捕獲を促して頭数減少を加速化させる「一石二鳥」を狙った。

 しかし、9月に同市内で捕れたイノシシの肉から、国の規制値(1キロ・グラム当たり100ベクレル)を超える210ベクレルのセシウムが検出され、政府は11月5日、県内全域で出荷制限を指示した。処理加工施設の稼働も、イノシシ肉については中止を余儀なくされた。

 イノシシは雑食性で、ドングリやミミズなどを土ごとのみ込んで食べる習性がある。

 原発事故で降下した放射性セシウムが雨水に流されて集まり、蓄積した場所で、イノシシが土や泥をのみ込んだために体内のセシウム濃度が上がったとみられている。土を食べないシカの検査では、汚染濃度は低い水準にとどまっている。

 県立中央博物館によると、県内のイノシシは1972年度に2頭捕獲されたのを最後に絶滅した後、県外の種が持ち込まれたとみられるという。86年度に君津市で1頭捕まって以降急激に増え、11年度の捕獲数は前年度比19・0%増の1万3717頭だった。被害額は統計を取り始めた99年度は約3200万円で、12年で6倍以上に増えた。

 県はこれまで農家が仕掛けるわなや猟友会による有害駆除のほか、食用や娯楽目的の狩猟によって頭数を減らす方策をとってきた。

 県内では11月15日に狩猟が解禁されたが、県猟友会事務局長の榎本文夫さんは、「昔は娯楽がなかったからスポーツとして狩猟も盛んだったが最近は減る一方だ。猟だけではイノシシの増加を抑制しきれない。放射性物質が検出されたから猟をやめる人も出るかもしれない」と話し、原発事故によって狩猟がいっそう停滞することを危惧している。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/chiba/news/20121222-OYT8T01128.htm
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